激動の時代「幕末」を深く感じる台場公園
花崗岩を積み上げた石垣が、海岸に沿って60メートルにわたって築かれている台場公園。海辺の休憩スポットとして親しまれているが、石垣の歴史は幕末の時代に遡る。錦江湾を舞台に薩英戦争が勃発したのは1863年(160年前)のこと。石垣の砲台跡から海を眺めれば、想いはいつしか150年前の幕末にタイムトリップ。島津斉彬が巡検した際に使用した手水鉢も残されている。
- 台場公園
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英国との戦争を機に築かれた砲台場は、戦火をまぬがれ往時のままの姿を今に伝えている
【スポット情報】台場公園
当時の面影が深く残る日本三大薬園跡「佐多旧薬園」
さらに歴史を遡るなら、江戸時代に薩摩藩が手がけた薬草園にも足を運びたい。「佐多旧薬園」には、1687年にリュウガンを植えたという古い記録も残り、レイシやアカテツなど南洋の薬草が育てられていた。特にリュウガンの赤い実は、薬用・食用として珍重されたという。
- 佐多旧薬園
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薩摩藩が手がけた日本最南端の薬園。今もリュウガンやレイシなどの南方系の植物が育つ
【スポット情報】佐多旧薬園
<後編へつづく>